カンボジアへ


 29.APR.2006


 タイからカンボジアへ向かう手段で最もポピュラーなのは、やはり飛行機だろう。しかし、カンボジアに行くと決めたのは、ここ1週間の話、当然飛行機のチケットなど手に入るわけもない。
ということで、4年前と同じく陸路でカンボジアへと向かうことにする。アンコール遺跡のあるシェムリアップ(カンボジア)まで、バンコクからざっと400kmの道のりだ。

4年前の旅では、カンボジアまでツアーバスを利用したが、今回は極力ローカルで向かうことにする。


切符売り場


早朝5:30、バンコク・ホアランポーン駅へやって来た。まずは列車で、カンボジアとの国境の町アランヤプラテートを目指す。
切符売り場は、それぞれ列車ごとに別れており、アランヤプラテート行き275列車は、14番窓口と案内が出ていた。
(バンコク→アランヤプラテート:48バーツ=約150円)
写真は、バンコク・ホアランポーン駅の切符売り場の風景

出発


アランヤプラテート行きの列車は、バンコク発が、5:55、13:05の1日2本
255km所要5時間30分の旅となる。
午後からの列車を選んだ場合、国境で日が暮れてしまうため、早朝の列車がベターな選択だ。
朝の清々しい空気の中、列車は定刻通りバンコクを出発した。


3等車


アランヤプラテート行きの列車は、すべての車両が3等車だ。 長時間座っているとお尻の痛くなる木製のシートに、天井には扇風機が回っている。こんな列車が現役でのんびり走っている。

STATE REILWAY OF THAILAND (TRAIN NO,275 )
From:BANGKOK

Departs:05:55
To:ARANYAPRATHAT
Arrives:12:15

車窓の風景


バンコクを離れると、のどかな田舎の風景が延々と広がる。写真は、一見して馬の放牧にも見えるが、放牧されているのは、実は牛だ。
日本の牛は、丸々太っているのがだが、日本を一歩出れば、スマートな体をしているのが普通だ。

ドンコウ列車


鉄道での移動は255km、新幹線なら1時間の距離だが、この列車は各駅停車の上、とにかくノンビリ走る。
暇つぶしに、地球の歩き方を見て、とりあえず今夜の宿を物色する。

アランヤプラテート


カンボジアとの国境の町アランヤプラテート、この町はカンボジア内戦時代に、カンボジアから逃れてきた難民キャンプとして生まれた町だ。
かつてはカンボジアの首都プノンペンまで鉄道は走っていたが、内戦以後は途切れたままとなっている。
12時15分、予定通り? 列車は定刻より1時間遅れで終点のアランヤプラテート駅に到着した。

 

トゥクトゥク


アランヤプラテート駅前に並ぶトゥクトゥク
 ここから国境まではトゥクトゥクに乗って約15分程の距離だ。
ドライバーにBORDERと告げ国境へと向かう。

カンボジア国境

 アランヤプラテートのマーケットで昼食を済ませ国境へとやってきた。国境は4年前と異なり、大型トラックが行き交い、ビルまで建っている。かつての茫漠とした雰囲気は微塵も感じられない。
国境ゲートの脇にあるビザ発給所でカンボジアVISAを入手し入国手続きを済ませポイペト(カンボジア)の街へと入った。
(カンボジアVISA:1000バーツ=約3000円)


シェムリアップへ


国境を通過したら、時計はすでに2時を回っていた。予想よりやや遅れていると言ったところだろうか・・・。
この時間だと、シェムリアップ行きの、ピックアップはないようだ。
国境の街ポイペトからは、バンコクからのツアーに便乗することにし、マイクロバスで一路シェムリ・アップを目指す。

(ポイペト→シェムリ・アップ:$10)

国道6号線


ポイペトからシェムリ・アップまで約160km。国道6号線を東へ東へと進む。かつては穴ぼこだらけだったこの道も整備され、今では移動も楽になった。

夕日


ツアーバスの行き先は、シェムリアップにある名も知れぬ安宿だ。その為、バスは宿に夜暗くなってから到着するよう、時間調整しながら走る。人の心理として、夜遅くから宿探しなどしたくない。また、見知らぬ土地で夜間行動するのは避けたいものだ・・・。なかなか考えられた宿の集客方法だ。
案の定、日が暮れてきた・・・。
(シェムリアップ着:20:30)



ポイペトからのツアーバスは、予想通りシェムリアップの名も知れぬ安宿の前で止った。宿の主は、しきりに部屋を勧めるが、時計は20:30を回ったところ、この時間なら、まだ宿探しは可能だ。
宿を求めて市街を歩きまわったあげく、4年前と同じくチェンラーゲストハウスに泊まることにした。(ツインルーム:$15)。